勉強はした方がいい
文盲という不幸を間近に見るとは思わなかった。
本格的に読み書きが出来ない成人に今まで、3人出会ったのだと認識している。
いちばん重症なのは、ひらがなの読み書きができず、漢字は、大小も、曜日の名前の漢字も書けなかった。
おそらく、幼児のころ、まるで家庭教育がされずに、読み書きや発音を意識して、五十音を習得することがなかったために、まるっきり教科書が読めないままに小中学校を修了して、現場仕事に就いてしまったがために、極端な勉強嫌いなままで成人して、基本の漢字が読めないために、街中の駅名や店名の表記を読めないし、字を書く訓練を受けていないから、必要に応じてメモを取ることも出来ないから、乗り換えの多い目的地には、電車で移動することも出来ない。
ファミレスやファストフードのメニューも読めないから、注文も出来ないので、1人では外食出来ないし、コンビニで買い物をしても、手に取る商品が、プリンなのかゼリーなのか認識出来ないでいた。
バーで、コーラありますか?と言ったら、コロナが出て来て、驚いていた。
タリーズやスタバで、コーラと言って、ココアですか?と聞き返されて、飲み物にコーラがなかったのが分かってなかったことに相手が思い至らず、傷を負っていた。
と、目撃しただけで、かなり不自由な生活だったが、勉強しようとする動機づけにならなかったらしい。
ますます、苦手意識を持つだけで、やってみようとはしなかった。
その前に、ノートと鉛筆を持っていなかったから買い与えたが、部屋のアクセサリーになっただけだった。ペン立てにボールペンやサインペンはあるがまるで使用されず、カレンダーに予定を書き入れることもなかった。
届いた郵便物はまるで読むことが出来ないし、返信するにも、相手の住所も名前も、書けないから、返信用封筒が添付されていないと、電話連絡するしかない。用件を伝える言葉を知らないから、書けないし。
何よりも、自分のことを伝える言葉を持たないまま成長して来ているので、体調や気分を他者にきちんと伝えられなかった。
暑い寒いは言えても、だからどうしたらいいと思うかを言えなかった。だから、そこからいなくなるしかなかった。寒いなら自宅に帰って、ストーブをつけるか、入浴して寝る。暑いなら冷房されている店舗などを探すことになって、しょっちゅうパチンコ屋に行った。
まるで読み書きが出来ないから、現場仕事の出勤日管理表も、行ったか行かないかしか分からず、どの現場に行っていたのかは自分でも把握出来ないでいた。
プラべというかリアルでもイケメン好き
一般の男性でも。タイプの男性からは、視線が戻らない。
たまたま、スタバでお茶してて、視線の先にバリスタから飲み物受け取るためにカウンター前に立ってた白人男性が、長身でやたら手脚長くて、スーツが似合ってた。で、目が離せなくて、ぼけっとしてたら、たまたま隣のテーブルについて、新聞読みながら、明らかにグランデ以上(多分、ベンティサイズ)サイズの紙カップを片手で持って、お茶飲み始めた。
「あぁ、あのサイズのカップは、身長あって、手足長くて、指も長くないとサマにならないな」て、見惚れてしまって、そのままきっかけもなくて、どうにもならないのが哀しすぎてトボトボ帰るしかなかった。
鍛えた筋肉が違う
広告代理店の、いわゆるクリエイティブ部門に勤務して、毎日ガッツリ仕事してて、週末もデートよりも休日出勤して、仕事を終わらせることを優先させるような生活してる独身女子が主人公の、マンガ「サプリ」の中で、主人公の友人が、ふと言った言葉が、「鍛えた筋肉が違う」、という言葉でした。
いわゆる女子力高い系女子が結婚決まったときに、主人公が自分の生き方に迷ってる場面で、お互い、怠けてたわけじゃない、早めに結婚決めるタイプとは、鍛えて来た筋肉が違う、と言ったんです。
筋肉つけるには、筋トレして、食事に気をつけて、意識して頑張らないとなりませんよね。
晩婚化の象徴のようなキャリア志向女子の半生を考えると、家計のやりくりだの気の利いたお弁当のおかずだのよりも、優先して鍛えた分野がある。
仕事のスキルとか、CM制作に必要な発想を支える教養とかセンスとか。
その言葉を見たときに、仁くんが、自身のライブのトークコーナーにおいて、大手芸能事務所から独立してからを振り返り、「個人事務所を立ち上げて、自分で社長やってみたら、あちこちから、いっぱい紙が来て、漢字多くて読めないし意味わからないから放っといたら、2年目また、いっぱい紙が来て、3年目に社長は辞めて、今はハッピー」という発言を思い、あぁ、鍛えた筋肉が違うんだなぁ、と納得したわけです。
バリバリの中卒労働者、高校は入って3日で辞めて、ダンスの練習やら歌やらドラマの仕事やらやって来た仁くんは、会社経営とは、違う筋肉が鍛えられて来てたわけで、自分で曲書いたり、コンサートの演出したりするのに専念して る今はハッピー、なんだなぁと納得したんです。海外公演に臨むにあたり、空港に到着して、最初に通路に現れた、いわば雇われ店長的な事務所社長の吉野氏の画像も公開されて、いいスタッフに支えられてるんだなぁ、と嬉しくなりました。
幕張のライブをパブリックビューイングの形で、現地に来られないファンも楽しめるようにしましょう、という活気的な企画を知らされたばかりだったので、この人が、仁くんっていうエンターテイメントの才能を開花させてくれるから、仁くんはのびのびJINTAKAのイベントでポンコツ王子ッぷりを発揮してたりできるんだなぁと感謝したくなりました。